トップ 商標調査の基本 【保存版】商標登録の区分一覧と選び方|全45類・費用を解説

【保存版】商標登録の区分一覧と選び方|全45類・費用を解説

目次

    自社の商品やサービスを商標登録したいとき、最初に立ちはだかるのが区分の選択です。商標の区分は第1類から第45類まであり、どの区分を選ぶかで権利の範囲も費用も変わります。本記事では、商標の区分一覧を商品・役務に分けて全45類で網羅し、選び方の注意点や区分数で決まる費用、存続期間までをまとめて解説します。区分選びで失敗しないための先行調査のポイントも、知財実務の視点からお伝えします。

    この記事は以下のような人におすすめ!

    • 商標登録の区分をどう選べばよいか迷っている人
    • 全45類の区分一覧を確認したい人
    • 区分数による費用や存続期間を知りたい人

    記事を読み終える頃には、自社の商品・サービスに必要な区分を過不足なく選び、出願前の準備を進められるようになります。

    この記事の監修者

    岩原 将文

    株式会社IP-RoBo(TM-RoBo運営会社) CEO 弁護士

    主として、特許、著作権その他の知的財産権に関する相談、契約、訴訟等を行う。大学・大学院時代には、機械学習に関する研究を行っていた。

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    WEB:https://ip-robo.co.jp/

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    商標の区分とは?45区分でわかる全体像

    商標の区分とは、商標を使う商品やサービスを内容ごとに分類した45のグループです。商標出願では、この区分に沿って指定商品・指定役務を願書に記載します。まずは区分の基本的な役割と全体像から押さえていきましょう。

    区分とは指定商品・指定役務を分類する45のグループ

    区分とは、商標を使用する商品・役務を性質ごとにまとめた分類の単位です。商標法第6条は、商標登録出願を商標ごとに行い、その指定は政令で定める商品及び役務の区分に従うと定めています。区分は商標法施行令で第1類から第45類まで決められており、商品が第1類〜第34類、役務が第35類〜第45類に振り分けられます。出願人は、自社の商標を使用する商品・役務がどの区分に該当するかを特定し、願書に区分番号と具体的な商品・役務名を記載します。

    商品(第1〜34類)と役務(第35〜45類)の違い

    商品とは形のある物、役務とは形のないサービスを指します。第1類から第34類までが商品の区分、第35類から第45類までが役務の区分です。たとえば化粧品そのものは商品の第3類ですが、化粧品をネットショップで小売する事業は役務の第35類に当たります。同じブランド名でも、物を作って売るのか、サービスとして提供するのかで選ぶ区分が変わる点に注意しましょう。自社の事業がどちらに当たるかを最初に切り分けると、区分選びの精度が上がります。

    区分の根拠はニース協定にもとづく国際分類

    区分の枠組みは、ニース協定にもとづく国際分類(ニース分類)を採用しています。ニース分類は世界知的所有権機関(WIPO)が管理する国際的な商品・役務の分類で、日本を含む多くの国が共通の45区分を使います。日本では、この国際分類を商標法施行令と商標法施行規則に取り込み、国内の審査基準として運用しています。国際的に統一された分類のため、海外でブランドを展開する際も、同じ区分番号を手がかりに各国の調査や出願を進めやすくなります。

    【全45類】商標の区分一覧表(商品・役務)

    ここでは、商標の区分一覧を商品と役務に分けて全45類で示します。各区分の代表的な対象を一覧化したので、自社の商品やサービスがどこに当たるかの当たりをつける入口として使ってください。正式な指定商品・指定役務名は、特許庁の基準で必ず確認しましょう。

    商品の区分一覧(第1類〜第34類)

    商品の区分は、第1類から第34類までの34区分で構成されます。化学品や薬剤、機械器具、食品、被服など、形のある物が性質ごとに割り当てられています。原材料に近い区分から完成品の区分まで並ぶため、自社製品が素材なのか最終製品なのかで該当区分が変わる点に注意してください。下表で各区分の代表的な商品を確認しましょう。

    区分分類される主な商品
    第1類工業用・科学用・農業用の化学品
    第2類塗料、着色料、防錆用の調整品
    第3類洗浄剤、化粧品、せっけん類
    第4類工業用油・油脂、燃料、光剤
    第5類薬剤、サプリメント、衛生用品
    第6類卑金属及びその製品
    第7類加工機械、原動機(陸上の乗物用を除く)
    第8類手動工具、刃物類
    第9類電気・情報処理用の機械器具、ソフトウェア、眼鏡
    第10類医療用機械器具及び医療用品
    第11類照明・加熱・調理・冷却・給水・衛生用の装置
    第12類乗物その他の移動用の装置
    第13類火器及び火工品
    第14類貴金属、宝飾品、時計
    第15類楽器
    第16類紙、紙製品、事務用品、印刷物
    第17類電気絶縁・断熱・防音用の材料、半製品のプラスチック
    第18類革及び模造品、かばん類、傘、馬具
    第19類金属製でない建築材料
    第20類家具、プラスチック製品(他の類に属しないもの)
    第21類家庭・台所用の手動器具、化粧用具、ガラス・陶磁器製品
    第22類ロープ・帆布製品、詰物用の材料、原料繊維
    第23類織物用の糸
    第24類織物、家庭用の織物製カバー
    第25類被服及び履物
    第26類裁縫用品
    第27類床敷物、織物製でない壁掛け
    第28類がん具、遊戯用具、運動用具
    第29類動物性の食品、加工した野菜その他の食用園芸作物
    第30類加工した植物性の食品、調味料、菓子、コーヒー
    第31類加工していない陸産物、生きている動植物、飼料
    第32類アルコールを含有しない飲料、ビール
    第33類ビールを除くアルコール飲料
    第34類たばこ、喫煙用具、マッチ

    役務(サービス)の区分一覧(第35類〜第45類)

    役務の区分は、第35類から第45類までの11区分です。広告や金融、運送、教育、飲食、医療など、形のないサービスが分類されています。近年はソフトウェアやネット関連の事業が増え、第35類や第42類の重要性が高まっています。自社の提供するサービスがどの役務に当たるかを、下表を手がかりに確認してください。

    区分分類される主な役務(サービス)
    第35類広告、事業の管理・運営、事務処理、小売・卸売の便益提供
    第36類金融、保険、不動産の取引
    第37類建設、設置工事、修理
    第38類電気通信
    第39類輸送、こん包・保管、旅行の手配
    第40類物品の加工その他の処理
    第41類教育、訓練、娯楽、スポーツ、文化活動
    第42類科学技術・産業に関する調査研究・設計、ソフトウェアの設計・開発
    第43類飲食物の提供、宿泊施設の提供
    第44類医療、動物の治療、衛生・美容、農業・園芸・林業に係る役務
    第45類冠婚葬祭、警備、法律事務その他の個人の需要に応じた役務

    自社の商品・サービスがどの区分か調べる方法

    区分を調べる基本は、特許庁の類似商品・役務審査基準や商品・役務名の検索ツールを使う方法です。特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の商品・役務名検索では、扱う商品名やサービス名を入力すると該当区分の候補が表示されます。自社の事業に近い指定商品・指定役務の表記を探し、そのまま願書に転記できる正式名称を確認しておくと、形式不備による補正を防げます。判断に迷う場合は、区分の選び方を整理した解説や弁理士への相談を活用しましょう。区分の根拠となる分類は、類似商品・役務審査基準の改定で毎年見直される点も押さえておくと安心です。

    商標の区分を選ぶときの注意点と落とし穴

    区分の一覧をながめるだけでは、適切な区分は選べません。区分の選び方には実務上の落とし穴がいくつもあり、ここを外すと権利が事業をカバーできないおそれがあります。代表的な注意点を3つに絞って解説します。

    区分が違えば同じ名前でも登録される場合がある

    商標の権利範囲は、商標と区分(指定商品・指定役務)の組み合わせで決まります。そのため、同じ名称でも区分が異なれば、別の権利として登録される場合があります。商標法第6条第3項は、商品及び役務の区分が類似の範囲を定めるものではないと明記しています。区分が違っても商品・役務が類似と判断されれば登録できないこともあるため、区分の一致だけでなく、類似群コードによる類否の確認が欠かせません。区分が同じか違うかという表面的な判断だけで安心しないことが大切です。

    1つの事業でも複数区分にまたがるケース

    1つの事業が、複数の区分にまたがることは珍しくありません。たとえばアパレルブランドの場合、衣類そのものは第25類ですが、衣類のオンライン小売は第35類に当たります。さらに同じブランド名でカフェを併設すれば、飲食物の提供は第43類が必要になります。事業の現状だけでなく将来の展開も見据え、必要な区分を漏れなく洗い出すことが、後からの取り直しを防ぐポイントです。区分を絞りすぎると、肝心の事業領域で他社の参入を許すおそれがあります。

    関連商品が同じ区分にまとまっているとは限らない

    直感的に近いと感じる商品が、別々の区分に分かれていることがあります。たとえば調理用の電気器具は第11類ですが、手動の台所用品は第21類に入ります。素材や用途のわずかな違いで区分が変わるため、商品名のイメージだけで区分を決めるのは危険です。2026年版の分類改定でも一部の商品で区分の移行があり、出願時点で最新の審査基準を確認する習慣が、ミスを防ぐうえで重要になります。実際の商品から商品区分を読み解く解説も、区分の感覚をつかむ参考になります。

    区分数で決まる商標登録の費用と存続期間

    商標登録の費用は、選んだ区分の数で大きく変わります。区分を増やすほど守れる範囲は広がりますが、出願料も登録料も上がるため、必要な区分を見極めることが大切です。費用の計算方法と、権利の存続期間を整理します。

    出願料・登録料は区分数で計算する

    商標登録の特許庁費用は、区分数を単位に計算します。出願料は3,400円に区分数×8,600円を加えた額で、設定登録料は10年分一括で区分数×32,900円です。たとえば2区分で出願すると、出願料は20,600円、登録料は65,800円となります。これらは特許庁に納める法定費用で、弁理士に依頼する場合は別途手数料が発生します。費用の詳しい内訳は、商標登録にかかる期間と費用の解説もあわせて確認してください。

    区分を増やすほど費用は上がる

    区分数は費用に直結するため、闇雲に区分を増やすのは得策ではありません。一方で、事業に必要な区分を削りすぎると、他社の参入を防げず権利が形骸化します。登録料には10年分の一括納付(区分数×32,900円)と、5年ごとの分割納付(区分数×17,200円)の2通りがあり、初期費用を抑えたい場合は分割納付も選べます。コストと権利範囲のバランスを取るには、事業計画にもとづいて優先度の高い区分から押さえる考え方が有効です。将来の拡張余地と当面の予算を天秤にかけて判断しましょう。

    存続期間は10年で更新できる

    商標権の存続期間は、設定登録の日から10年です。商標法第19条第1項にもとづき10年で満了しますが、更新登録の申請により10年ごとに更新でき、半永久的に権利を維持できます。更新登録料は10年分一括で区分数×43,600円、5年ごとの分割なら区分数×22,800円です。更新の申請は存続期間の満了前6か月から満了日までに行う必要があり、期限管理を怠ると権利が消滅するため注意しましょう。区分が多いほど更新費用も増える点は、登録時から見込んでおくと安心です。なお、更新期限を徒過した場合でも、6ヶ月以内であれば通常の更新登録料の倍額を納付することで更新登録が可能です(商標法第20条第3項)。

    詳しくはこちら

    e-Gov法令検索「商標法(第19条・第20条)」をご確認ください。

    区分選定のミスを防ぐ商標調査とTM-RoBoの活用

    区分を正しく選んでも、その区分にすでに似た商標があれば登録は認められません。区分の検討と先行商標調査は、セットで進めるのが実務の基本です。調査を効率化するTM-RoBoの活用も含めて解説します。

    区分選定の前に先行商標調査が欠かせない理由

    区分を決めたら、その区分の中に同一・類似の先行商標がないかを調べる必要があります。先行調査をせずに出願すると、審査で拒絶されたり、登録後に他社から権利を指摘されたりするリスクが残ります。区分の選び方と調査の進め方を体系的に押さえるには、商標調査の全体像を解説したガイドが役立ちます。区分の検討と調査を一体で進めることが、安全なブランド運用の出発点になります。

    AIで区分横断の類似商標を効率的に確認する

    複数区分にまたがる商標調査は、手作業では負担が大きくなりがちです。TM-RoBoのAI称呼検索は、称呼(読み方)の類否を統計指標で算出し、入力した名称のオリジナル性を素早く判断できます。AI商標検索は文字結合商標にも対応し、複数語の組み合わせを分析して各種指標を示します。区分横断で候補名のリスクを一度に確認できるため、区分選びと調査の往復にかかる時間を大きく削減できます。ネーミング段階から使えば、登録可能性の高い候補に絞り込めます。

    導入事例にみる区分横断調査の効率化

    多区分を扱う企業ほど、調査の効率化効果は大きくなります。化粧品から健康食品、アパレルまで幅広い製品を展開する導入事例:ポーラ・オルビスホールディングスでは、年間3,000件規模の調査業務の効率化と人材育成を目指して導入が進みました。商標登録件数が国内有数の導入事例:小林製薬でも、膨大な調査の標準化に活用されています。製造業の導入事例:ダイキン工業では、効率化と担当者の精神的負担の軽減を同時に実現しています。

    よくある質問(FAQ)

    商標の区分は全部でいくつありますか?

    商標の区分は第1類から第45類までの45区分です。第1類〜第34類が商品、第35類〜第45類が役務に分かれています。

    区分が違えば同じ名前で商標登録できますか?

    区分が異なれば登録できる場合があります。ただし商品・役務が類似と判断されると、区分が違っても登録できないことがあります。

    商標登録に必要な区分はいくつ選べばよいですか?

    事業で実際に使う商品・役務をカバーする区分を選びます。将来の展開も見据えつつ、優先度の高い区分から押さえるのが基本です。

    区分を1つ増やすと費用はいくら上がりますか?

    出願料が8,600円、設定登録料(10年一括)が32,900円で、特許庁費用は1区分あたり合計41,500円上がります。

    自分の商品がどの区分か分からないときはどうすればよいですか?

    J-PlatPatの商品・役務名検索や特許庁の審査基準で調べられます。判断に迷う場合は弁理士やTM-RoBoの活用が有効です。

    商標権の存続期間は何年ですか?

    設定登録日から10年です。更新登録の申請により10年ごとに更新でき、半永久的に権利を維持できます。

    まとめ

    商標の区分は第1類から第45類まであり、商品(第1〜34類)と役務(第35〜45類)に分かれます。区分の選び方は権利範囲と費用を左右するため、自社の事業をどの区分がカバーするかを丁寧に見極めることが重要です。区分が違えば同じ名前でも登録される一方、類似の判断は区分の枠を超えて行われる点にも注意しましょう。区分を決めたら必ず先行商標調査をセットで行い、TM-RoBoのようなAIツールで区分横断の類似確認を効率化することが、安心できるブランド運用につながります。最終的な区分の確定や微妙な類否の判断は、弁理士など専門家への相談もあわせて検討してください。

    詳しくはこちら

    e-Gov法令検索「商標法」および特許庁「商品・役務を指定する際の御注意」をご確認ください。

    参考文献・出典

    1. 特許庁「商品・役務を指定する際の御注意」
    2. 特許庁「産業財産権関係料金一覧」
    3. 商標法(e-Gov法令検索/第6条・第19条)
    4. 工業所有権情報・研修館(INPIT)「商標権の存続期間」
    5. WIPO「ニース国際分類(Nice Classification)」

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