弁理士への商標調査依頼ガイド|費用相場から選び方まで徹底解説
目次
新しい商品やサービスを始める時、その名前(商標)がすでに使われていないか、不安を感じることはありませんか?もし知らずに使ってしまうと、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性もありますよね。
でも、「商標調査ってどうやるの?」「弁理士さんに頼むべき?」「費用はいくらくらい?」と、疑問や不安で一歩踏み出せない方も多いかもしれません。どの弁理士を選べば良いのか、迷ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決します。弁理士に商標調査を依頼する際の費用相場から、信頼できる弁理士の選び方まで、一つ一つ丁寧に解説します。
読み終える頃には、あなたのビジネスを守るための具体的な方法がきっと見つかるはずです。安心して、次のステップへ進みましょう。
この記事は以下のような人におすすめ!
- 自分で商標調査をするリスクと、弁理士に頼むメリットがわかります。
- 弁理士に商標調査を頼む際の費用相場や、料金の内訳が理解できます。
- 弁理士に商標調査を依頼する、初めてでも安心な具体的な手順が身につきます。
- 商標調査で失敗しない、信頼できる弁理士を見つけるためのポイントがわかります。
- 商標調査の結果を活かして、次に何をすべきかのアクションプランが理解できます。
- 商標調査の依頼に関する、よくある疑問とその解決策を知ることができます。
記事を読み終える頃には、弁理士への商標調査依頼方法が明確になり、あなたのビジネスの大切な知的財産をしっかりと守り、安心して成長させるための準備が整います。
この記事の監修者
岩原 将文
株式会社IP-RoBo(TM-RoBo運営会社) CEO 弁護士
主として、特許、著作権その他の知的財産権に関する相談、契約、訴訟等を行う。大学・大学院時代には、機械学習に関する研究を行っていた。
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商標調査は弁理士に依頼すべき?自分で行うリスクと専門家に任せるメリット

そもそも商標調査とは?事業のブランドを守るための重要な第一歩
あなたのビジネスが大切に育ててきたブランド名やロゴ、それはまさに事業の顔であり、お客様との信頼関係を築くための宝物です。商標調査とは、この大切なブランドが、すでに他社の権利を侵害していないか、そして将来的に登録できる可能性が高いかを確認する、事業成長のための非常に重要な第一歩となります。
商標法は、他人の権利を侵害しないように、出願前に調査することを推奨しています。これは、せっかく育てたブランドが、後々、権利侵害で使えなくなるという悲劇を防ぐためです。
詳しくはこちら
特許庁パンフレット「商標出願ってどうやるの」をご参照ください。
自分で行う商標調査の限界と3つの落とし穴
「自分で調べれば費用がかからないのでは?」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、自分で行う商標調査には、見落としがちなリスクが潜んでいます。ここでは、その代表的な3つの落とし穴をご紹介します。
データベースの検索漏れによる商標権侵害リスク
特許庁が提供するデータベースなどを利用して、自分で商標調査することも可能です。しかし、商標のデータベースは膨大であり、調査漏れが発生する可能性は否定できません。特に、指定商品・役務(サービス)の分類が複雑だったり、類似する商標が多数存在する場合、自分だけで全てを網羅するのは至難の業です。もし、調査漏れにより、すでに登録されている類似商標を知らずに使用してしまった場合、商標権侵害となり、損害賠償請求や使用差し止め請求を受けるリスクがあります。これでは、事業継続に深刻な影響を与えかねません。
「類似」の判断基準が分からず判断を誤るリスク
商標調査で最も難しいのが、「類似」の判断です。単に文字やデザインが似ているだけでなく、指定商品・役務(サービス)が同じか、あるいは類似しているか、さらに、顧客が混同する可能性があるか、といった様々な要素を総合的に考慮する必要があります。商標法第4条第1項第11号では、「類似商標」による登録を拒絶する旨が定められています。この「類似」の判断は、専門的な知識と経験が不可欠です。一般の方がこの判断基準を正確に理解し、誤りなく判定することは非常に困難と言えます。
時間と労力がかかり本業を圧迫するリスク
商標調査には、専門的な知識に加え、多くの時間と労力が必要です。特に、事業が軌道に乗り始めたばかりのスタートアップや、中小企業の担当者様にとっては、本来集中すべき本業がおろそかになってしまう可能性があります。調査に時間を取られ、本来注力すべき商品開発やマーケティング活動が遅れることは、ビジネスチャンスを逃すことにも繋がりかねません。時間的コストと機会損失を考えると、専門家への依頼が賢明な選択となる場合が多いのです。
弁理士への依頼がもたらす3つの確実なメリット
自分で行う調査には様々なリスクがありますが、専門家である弁理士に依頼することで、これらのリスクを回避し、より確実なブランド保護を実現できます。ここでは、弁理士に依頼する3つの大きなメリットをご紹介します。
専門的なデータベースを用いた高精度な調査
弁理士は、一般には公開されていない、あるいはアクセスが制限されている専門的な商標データベースや、過去の審判・判例情報などを駆使して調査を行います。これにより、一般の検索では見つけられないような、潜在的なリスクまで網羅した、極めて高精度な調査が可能です。特許庁の資料でも、弁理士は「調査対象である商標を使用することになる商品の性質、特性及び用途を理解」した上で調査を行うことが求められています。この専門的な視点による調査は、商標権侵害のリスクを最小限に抑える上で非常に有効です。
詳しくはこちら
特許庁「弁理士の役割」をご参照ください。
登録可能性に関する的確な法的見解
弁理士は、単に既存の商標が存在するかどうかを調べるだけでなく、その商標が特許庁に登録される可能性についても、専門的な見地から的確な法的見解を示してくれます。商標法第3条や第4条には、登録が認められないケースが定められています。弁理士は、これらの法令に基づき、あなたの商標が登録可能かどうか、あるいはどのような点に注意すれば登録の可能性が高まるか、といった具体的なアドバイスを提供できます。これにより、無駄な出願費用や時間をかけることなく、成功確率の高い出願戦略を立てることが可能になります。
将来のトラブルを未然に防ぐ戦略的アドバイス
弁理士への依頼は、単なる調査代行にとどまりません。弁理士は、あなたの事業内容や将来の展開を踏まえ、商標戦略全体に関するアドバイスを提供してくれます。例えば、「この商標は、将来的に事業を拡大する際に、他の類似する商標と混同が生じるリスクがあるので、登録区分を慎重に検討しましょう」といった、長期的な視点に立った助言を受けることができます。これにより、将来起こりうる商標トラブルを未然に防ぎ、安心してビジネスを成長させていくための盤石な基盤を築くことができるのです。
【料金表あり】弁理士への商標調査依頼にかかる費用相場と料金体系

商標調査を弁理士に依頼する際、気になるのはやはり費用ですよね。調査の種類や事務所によって料金は異なりますが、事前に相場を知っておくことで、よりスムーズに依頼を進められます。ここでは、調査の種類ごとの費用相場と、弁理士事務所の料金体系について詳しく解説します。
調査の種類で変わる費用相場
商標調査には、大きく分けて「簡易調査」と「詳細調査」の2種類があります。それぞれ調査の深度が異なり、それに伴って費用も変動します。
| 調査の種類 | 費用相場 | 内容・特徴 |
|---|---|---|
| 簡易調査(スクリーニング調査) | 1万円〜5万円程度 | 登録されている類似商標がないかをざっくりと確認する調査。大まかに把握したい場合に適しており、短時間で結果が出るため費用も比較的抑えられます。 |
| 詳細調査(本格調査) | 5万円〜15万円程度 | 類似商標の有無や、登録の可能性、将来的なリスクなどを専門的に分析する調査。商品の性質・特性・用途を理解しながら多角的に調査を行います。 |
詳しくはこちら
特許庁「弁理士の役割」をご参照ください。
弁理士事務所の料金体系|何に費用がかかる?
弁理士事務所の料金体系は、主に以下の3つの要素で構成されています。
| 費用の種類 | 内容 |
|---|---|
| 調査手数料(報告書作成費含む) | 弁理士が商標調査を行い、その結果をまとめた報告書を作成するための費用。調査の深度や報告書の詳細さによって金額が変動します。商標法第4条第1項各号に該当しないか等の観点から慎重に調査を行います。 |
| 成功報酬(出願時に発生する場合) | 商標調査の結果、出願に進む場合に発生する費用。調査自体は無料で行い、出願が成功した場合にのみ報酬が発生する「成功報酬型」の事務所もあります。 |
| 印紙代などの実費 | 商標登録出願の際に、特許庁へ納付する印紙代や、郵送費などの実費。弁理士報酬とは別に、その都度発生する費用です。 |
費用を抑えつつ質の高い調査を依頼する3つのコツ
弁理士に商標調査を依頼する際、費用を抑えつつも質の高い調査をしてもらうためのコツが3つあります。
複数の事務所から見積もりを取る
まずは、複数の弁理士事務所に問い合わせ、見積もりを取りましょう。同じような調査内容でも、事務所によって費用は異なります。料金だけでなく、担当する弁理士の経験や専門性も確認することが大切です。
調査範囲(区分)を事前に絞り込む
商標調査では、指定する商品・役務の区分(クラス)によって調査範囲が変わります。自社のビジネスで必要となる商品・役務の区分を事前に明確にしておくことで、不要な調査範囲を減らし、費用を抑えることができます。
出願までセットのプランを検討する
商標調査だけでなく、その後の出願までをセットで依頼できるプランを検討するのもおすすめです。調査と出願を別々の事務所に依頼するよりも、トータルで費用が抑えられる場合があります。また、調査結果を踏まえてスムーズに出願に進めるため、時間的な効率も良くなります。
詳しくはこちら
特許庁パンフレット「商標出願ってどうやるの」でも推奨されています。
初めてでも安心!弁理士への商標調査依頼から報告までの5ステップ

「自社のブランド名やロゴが、すでに誰かに使われているのではないか?」そんな不安を抱えながらビジネスを成長させるのは、精神的にも法的にもリスクが伴います。商標調査を専門家である弁理士に依頼することで、これらの不安を解消し、安心して事業に集中できるようになります。ここでは、初めて弁理士に商標調査を依頼する方でも安心できるよう、具体的な5つのステップを、政府公式情報も交えながら分かりやすく解説します。
- ステップ1:弁理士事務所への問い合わせ・初回相談
- ステップ2:見積もりの確認と契約
- ステップ3:調査対象の商標・事業内容に関する情報共有
- ステップ4:弁理士による専門的な調査の実施
- ステップ5:調査報告書の受領と専門家による解説
ステップ1:弁理士事務所への問い合わせ・初回相談
まずは、商標調査を依頼したい弁理士事務所に問い合わせてみましょう。多くの弁理士事務所では、初回相談を無料または比較的安価な費用で提供しています。この相談では、あなたのビジネスの概要や、調査したい商標について具体的に伝え、弁理士の専門性や対応スタイルを確認することができます。特許庁のパンフレット「商標出願ってどうやるの」でも、不安な点があれば弁理士に相談することが推奨されています。
詳しくはこちら
特許庁パンフレット「商標出願ってどうやるの」をご参照ください。
ステップ2:見積もりの確認と契約
初回相談後、弁理士から商標調査の範囲や期間、そして費用に関する見積もりが提示されます。商標調査の費用相場は、調査対象となる商標の数や、調査する範囲(国内外、類似商標の調査範囲など)によって大きく変動しますが、一般的には数万円から数十万円程度が目安となります。見積もり内容をしっかりと確認し、不明な点があれば遠慮なく質問しましょう。内容に納得できたら、正式に契約となります。
ステップ3:調査対象の商標・事業内容に関する情報共有
契約が成立したら、弁理士は調査を始めるために、あなたから詳細な情報を聞き取ります。具体的には、調査したい商標(文字、ロゴ、音、色など)の詳細や、その商標をどのような商品・サービスに使用するのか、事業の展開計画などを伝えます。この情報共有が、より的確で網羅的な調査を行うための鍵となります。特許庁の資料「弁理士の役割」では、弁理士は「調査対象である商標を使用することになる商品の性質、特性及び用途を理解しなければならない」とされています。
詳しくはこちら
特許庁「弁理士の役割」をご参照ください。
ステップ4:弁理士による専門的な調査の実施
弁理士は、共有された情報をもとに、膨大なデータベースや公報を駆使して専門的な商標調査を行います。単に同じ商標がないかを確認するだけでなく、類似する商標や、将来的に抵触する可能性のある商標まで、多角的に調査を進めます。商標法第4条には、登録できない商標に関する規定がありますが、これらの法律知識と実務経験を活かし、リスクを洗い出していきます。
ステップ5:調査報告書の受領と専門家による解説
調査が完了すると、弁理士から詳細な調査報告書が提出されます。調査報告書には、調査結果の概要、類似商標のリスト、そしてそれらの商標があなたのビジネスに与える影響などが、専門的かつ分かりやすくまとめられています。多くの場合、報告書の内容について弁理士から直接説明を受けることができます。この説明を通じて、調査結果を正確に理解し、今後の商標戦略や事業展開について、自信を持って次のステップに進むことができるでしょう。
商標調査で失敗しない弁理士の選び方|5つの比較ポイント

せっかく商標調査を依頼するなら、失敗したくないですよね。自社のビジネスを守るための大切な第一歩だからこそ、信頼できる弁理士を選ぶことが重要です。ここでは、商標調査で失敗しないための弁理士の選び方を、5つの比較ポイントに絞って分かりやすく解説します。
- ポイント1:商標分野における実績と専門性
- ポイント2:自社の業界・ビジネスへの理解度
- ポイント3:明確な料金体系とコミュニケーションの円滑さ
- ポイント4:調査報告書の分かりやすさと具体的な提案力
- ポイント5:無料相談での対応と担当者との相性
ポイント1:商標分野における実績と専門性
商標調査は、単に似たような商標がないか調べるだけではありません。過去の類似事例や、商標法における解釈、そして自社のビジネスとの関連性を深く理解している弁理士を選ぶことが大切です。特に、自社が属する業界や、これから展開しようとしている商品・サービスに関連する商標登録の実績が豊富な弁理士は、より的確な調査とアドバイスが期待できます。
詳しくはこちら
特許庁パンフレット「商標出願ってどうやるの」をご参照ください。
ポイント2:自社の業界・ビジネスへの理解度
弁理士は、調査対象となる商標が使用される商品の性質や特性、用途を理解することが求められます。これは、特許庁が公開している「弁理士の役割」に関する資料にも明記されています。つまり、あなたのビジネスモデルや商品・サービスについて、弁理士がどれだけ深く理解してくれるかが、調査の質を大きく左右するのです。例えば、IT業界のスタートアップ企業と、食品製造業の老舗企業とでは、商標調査で重視すべきポイントが異なります。自社のビジネス内容を丁寧にヒアリングし、専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれる弁理士は、あなたのビジネスを理解しようと努めている証拠と言えるでしょう。
詳しくはこちら
特許庁「弁理士の役割」をご参照ください。
ポイント3:明確な料金体系とコミュニケーションの円滑さ
商標調査の費用は、弁理士事務所によって大きく異なります。料金体系が明確で、見積もり内容が具体的に示されているかを確認しましょう。例えば、「調査費」「報告書作成費」「成功報酬」など、各項目がいくらになるのかを事前に把握しておくことが大切です。また、疑問点や不安な点を気軽に質問できるような、コミュニケーションの取りやすさも重要です。メールや電話でのやり取りがスムーズか、返信は早いかなども、信頼関係を築く上で見逃せないポイントです。商標権の権利期間は登録から10年と長いですが、その間のサポート体制についても確認しておくと安心です。
ポイント4:調査報告書の分かりやすさと具体的な提案力
弁理士に依頼する最も重要な目的の一つは、商標調査の結果を正確に理解し、今後の戦略に活かすことです。そのため、弁理士が作成する調査報告書は、専門用語が少なく、図や表などを活用して、誰にでも理解できるように工夫されているべきです。さらに、調査結果を踏まえ、「この商標は登録の可能性が高い」「この類似商標には注意が必要」といった具体的なアドバイスや、今後の対策(例:拒絶理由の回避策、代替商標の提案など)まで示してくれる弁理士は、非常に頼りになります。単なる調査結果の羅列ではなく、あなたのビジネスにとって有益な情報を提供してくれるかどうかが、弁理士選びの決め手となるでしょう。
ポイント5:無料相談での対応と担当者との相性
多くの弁理士事務所では、初回無料相談を実施しています。この無料相談を最大限に活用し、弁理士の専門知識はもちろんのこと、人柄や話し方、そして何よりも「この人に任せたい」と思えるかどうかの相性を確かめましょう。あなたの質問に対して、親身になって丁寧に答えてくれるか、あなたのビジネスの将来を一緒に考えてくれる姿勢があるかなど、フィーリングも大切です。「知財総合支援窓口」でも無料でアドバイスを受けられる場合もありますので、積極的に活用してみましょう。信頼できる弁理士との出会いは、あなたのビジネスを盤石なものにするための、何よりの第一歩となるはずです。
調査結果を次に繋げる!商標調査後のアクションプラン

弁理士に依頼して商標調査を行った結果が出たら、それを次のステップに活かすことが重要です。調査結果をただ確認するだけでなく、具体的なアクションプランに落とし込むことで、貴社の知的財産をより強固にし、ビジネスを安全に成長させるための土台を築くことができます。
【登録可能性が高い場合】速やかに出願手続きへ進む
調査の結果、貴社が使用を検討している商標と類似するものがなく、登録の障害となるものが発見されなかった場合、これは非常に有利な状況です。この機会を逃さず、速やかに出願手続きを進めましょう。特許庁のウェブサイトでは、商標出願に関する様々な情報が提供されています。不安な点がある場合は、弁理士に相談することを強く推奨します。また、知財総合支援窓口では無料でアドバイスを受けられる場合もあります。
詳しくはこちら
特許庁パンフレット「商標出願ってどうやるの」をご参照ください。
商標権の権利期間は登録から10年と長いため、早期に権利を取得することは、将来的なビジネス展開において大きなアドバンテージとなります。弁理士に依頼することで、正確かつ効率的な出願手続きを進めることができます。
【類似商標が見つかった場合】弁理士と相談できる3つの対応策
商標調査で類似商標が見つかった場合でも、諦める必要はありません。弁理士は、こうした状況に対応するための専門知識と経験を持っています。いくつかの選択肢を検討し、貴社にとって最善の道を選ぶことができます。
ネーミングやロゴデザインを変更する
調査で類似商標が見つかった場合、最も確実な方法は、貴社の商標のネーミングやロゴデザインを、類似性を回避できるように変更することです。弁理士は、変更後の商標が再び類似商標と抵触しないかどうかも含めて、専門的な視点からアドバイスを提供してくれます。例えば、似ている音の響きや、視覚的に似たデザイン要素を避けることで、商標登録の可能性を高めることができます。弁理士は、クライアントの意向を踏まえつつ、法的な観点から最適なデザイン変更の方向性を示唆してくれます。
指定商品・役務(区分)の範囲を修正する
商標登録においては、どのような商品やサービス(指定商品・役務)に使用するのかを明確にする必要があります。もし、発見された類似商標が、貴社が指定しようとしている商品・役務と異なる区分で登録されている場合、指定商品・役務の範囲を修正することで、登録の可能性が生まれることがあります。商標法第4条第1項第11号では、「同一または類似の商品・役務について、同一または類似の商標が登録されている場合、その商標は登録できない。」と定められています。しかし、指定商品・役務を適切に設定することで、この抵触を回避できる場合があります。弁理士は、各区分(クラス)の特性を理解しており、貴社のビジネス内容に合わせて最適な指定区分を提案してくれます。
先行商標権者との交渉を検討する
ケースによっては、先行する商標権者との交渉によって、貴社の商標登録が可能になる場合もあります。例えば、相手方がその商標の使用を中止する、あるいは貴社に商標の使用許諾を与えるといった合意形成を目指します。この交渉は、法的な知識や経験が不可欠です。弁理士は、代理人として交渉を行うことができ、円滑かつ有利な条件での合意形成をサポートします(ただし、交渉の成功は保証されるものではありません)。
弁理士と連携した中長期的な知財戦略の構築
商標調査とその結果に基づくアクションは、単発の対応で終わらせるべきではありません。弁理士と継続的に連携し、貴社のビジネス成長を見据えた中長期的な知財戦略を構築することが重要です。
弁理士は、商標調査を行うにあたり、「調査対象である商標を使用することになる商品の性質、特性及び用途を理解しなければならない」とされています(参考:「弁理士の役割」(特許庁))。これは、貴社のビジネスを深く理解することで、より的確な調査や戦略提案が可能になるということです。
貴社の事業展開に合わせて、将来的に必要となる可能性のある商標や、競合他社の動向などを踏まえた包括的な知財戦略を、弁理士と共に練り上げていきましょう。これにより、貴社のブランド価値を最大化し、模倣品対策やブランドイメージの保護を確実に行い、法的リスクなく安心してビジネスを成長させることができます。
商標調査の依頼に関するよくある質問(Q&A)

- Q1. 調査にはどのくらいの期間がかかりますか?
-
商標調査の期間は、依頼内容や調査範囲によって異なりますが、一般的には1週間から2週間程度が目安となります。特許庁のデータベース検索に加え、類似商標の有無や、使用する商品・役務(サービス)との関連性なども考慮して調査するため、丁寧な確認が必要です。詳しくは、依頼する弁理士事務所にご確認いただくのが確実です。
- Q2. 調査だけでも依頼できますか?
-
はい、調査のみの依頼も可能です。商標登録出願をする前に、他社の権利を侵害するリスクがないかを確認するために、調査だけを依頼するケースは多くあります。弁理士は、商標法に基づき、調査対象である商標を使用することになる商品の性質や用途を理解した上で、調査を行います。詳しくは、弁理士の役割(特許庁)をご参照ください。
- Q3. 地方の企業でも都市部の弁理士に依頼できますか?
-
はい、もちろんです。近年では、オンラインでの相談や書類のやり取りが一般的になり、地理的な制約はほとんどありません。知財総合支援窓口では、無料で相談に乗ってくれるサービスもあります。詳しくは、商標出願ってどうやるの(特許庁)をご確認ください。
- Q4. 調査報告書はどのような内容ですか?
-
調査報告書には、主に以下の内容が含まれます。調査対象商標と類似する可能性のある登録商標・出願商標の一覧、それぞれの類似度や、登録・出願の状況、権利発生の可能性や、リスクに関する弁理士の見解。これにより、自社ブランドの権利保護状況を把握し、今後の戦略を立てるための重要な判断材料となります。商標権の権利期間は登録から10年と長いため、初期の調査がビジネスの安定に繋がります。
まとめ:弁理士への商標調査で、安心できる事業の土台を築こう

商標調査は、あなたのビジネスが将来にわたって安心して成長するための、まさに「土台」となる重要なステップです。「この商標で間違いないか?」「後々、トラブルにならないか?」といった不安を抱えたまま事業を進めるのは、大きなリスクを伴います。特許庁のパンフレットでも「不安な点がある場合は弁理士に相談してみましょう!」と推奨されているように、専門家である弁理士に依頼することで、これらの不安を解消し、確かな権利基盤を築くことができます。
詳しくはこちら
特許庁パンフレット「商標出願ってどうやるの」をご参照ください。
弁理士は、単に類似商標の有無を調べるだけでなく、「調査対象である商標を使用することになる商品の性質、特性及び用途を理解」し、より実効性の高い調査を行います。これは、商標法第4条第1項第11号など、類似商標による権利侵害を避けるための法令に基づいた専門的な判断が不可欠だからです。
詳しくはこちら
特許庁「弁理士の役割」をご参照ください。
商標権の権利期間は登録から10年と長く、一度取得すれば何度でも更新が可能です。この大切な権利を守るためにも、初期段階での専門家への相談は、長期的な視点で見れば非常に有効な投資と言えるでしょう。この記事で解説した費用相場や選び方を参考に、信頼できる弁理士を見つけ、あなたのビジネスの知的財産を盤石に保護しましょう。
弁理士に依頼することで得られるメリット
- 法的リスクの低減: 類似商標による侵害リスクを事前に把握し、トラブルを回避できます。
- 権利取得の確実性向上: 専門的な視点から、登録可能性の高い商標かどうかを判断してもらえます。
- 時間と労力の節約: 複雑な調査や手続きを弁理士に任せることで、本来の事業に集中できます。
- 安心感の獲得: 専門家のお墨付きを得ることで、自信を持ってビジネスを展開できます。
弁理士への商標調査依頼は、あなたの事業の未来を守るための、賢明な第一歩となるはずです。
参考文献
- https://www.jpo.go.jp/system/trademark/gaiyo/index.html
- https://www.jpo.go.jp/system/trademark/shutugan/tetuzuki/index.html
- https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
- https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/manual/manual.html
- https://www.inpit.go.jp/katsuyo/index.html
- https://www.jpaa.or.jp/patent-attorney/
- https://www.jpaa.or.jp/intellectual-property/trademark/