【TM-RoBoの機能紹介】称呼検索 -3 . 称呼検索の具体的な使用方法
前回は、<称呼検索の基本的なしくみ>についてご紹介させていただきました。今回は、称呼検索の具体的な使用方法を実際の検索画面を用いてご説明したいと思います。
STEP1:入力画面
まず初めに、図1の称呼検索の入力画面が表示されるため、調査したい商標の称呼を一番上に入力した上で、【類似群コード】【区分コード】を指定します。
図1
【類似群コード】や【区分コード】は、両方を重複して指定することも、どちらかだけ指定することも、両方とも指定しないこともそれぞれ複数指定することも、いずれも自由に行うことができます。
また、一般的には類似群コードを指定することが多いですが、TM-RoBoでは、直接入力するだけでなく類似群コードがわからない場合は、TM-RoBoの基本機能として用意されている【類似群コード検索】を利用すれば、素早く、簡単かつ、正確に必要な類似群コードを探すことができます。【類似群コード検索】の詳しい説明は次回改めて行います。
STEP2:結果一覧
調査対象の入力後、図1の一番下【AI検索】ボタンを押すと、TM-RoBoがその時点での出願・登録されている全商標の称呼と入力称呼との類否関係について、過去の審決等の統計処理に従い、統計指標を算出し、図2のような検索結果画面を表示します。上部は結果概要、下部は詳細結果となります。
図2
◆上部(赤枠)の結果概要
左側は、入力商標などの入力情報が整理された状態で表示されます。右側の「TMR20%」という表示は、指定した類似群コード等における称呼のオリジナル性をパーセンテージで表示しています。この数値が高ければ高いほど、登録できる可能性が高く、また使用による第三者商標侵害の恐れが低くなることを意味しています。
さらに、その下の「160件の商標がヒットしました。」という表示は、指定した類似群コード等で、ある程度似ているとして第一次検索でヒットした商標の件数が表示されます。
◆下部(青枠)の詳細結果
各行毎に、第一次検索でヒットした商標について、出願/登録番号、商標、称呼、類否統計指標を表示します。ここでの各類否統計指標とは、入力称呼(図2では「プルール」)と当該ヒット商標の各称呼(図2の上から2番目のヒット商標の2番目の称呼の場合は「プレール」)との間で、類似と判断される統計的な指標で、特許庁等の専門家の判断を機械学習したAIが算出したものになります。
全てのヒット商標との類否統計指標を数値化していますので、【類否統計指標降順に並べる】ボタン(黄色)を押すと、称呼の類否統計指標が高い順にヒット商標の並び替えが可能です。ちなみに、図2は並び替えた後のものになります。
これまでに検証したところ、上位1~2割を過ぎると類否統計指標が50%を切ることが多いため、業務効率は5~10倍にはなると考えております。これまでの商標データベースサービスでは、このような“数値化”と“並び替え”ができなかったため、ヒット商標をしらみつぶしに調査者が全て確認する必要がありましたが、TM-RoBoでは、上位の1~2割程度に絞って集中して判断することも可能なため、効率的に調査できるだけでなく、判断ミスなどを防ぐこともできます。
今回は、称呼検索の具体的な使用方法をご紹介させていただきました。次回は、TM-RoBoの基本機能<類似群コード検索>についてご紹介します。
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[ 執筆者 プロフィール ]
岩原 将文 /株式会社IP-RoBo CEO
2000年弁護士登録。
主として、特許、著作権その他の知的財産権に関する相談、契約、訴訟等を行う。
大学・大学院時代には、機械学習に関する研究を行っていた。
<関連リンク>
お問い合わせ:info@ip-robo.co.jp
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