2021.01.25 サービス 岩原/IP-RoBo CEO

TM-RoBoとは?

こんにちは。IP-RoBo代表の岩原です。
今回は、「TM-RoBoとは何か」を簡単にご紹介させていただきます。

TM-RoBoとは、一言でお伝えすると「商標専門家と同等の判断を行うことを強力にサポートするAI」です。

 

■ 商標調査の実態

商標調査を行う上では、商標に関する様々な専門的知識が必要となり、この専門的知識無しに満足な調査を行うことはできません。商標調査実務におきましては、調査したい商標と同一または類似の称呼を持つ商標が既に特許庁に出願・登録されているか否かが主たる調査事項となりますが、この場合は、2つの商標の称呼が類似するか否かを、正確に、かつ迅速に判断し、さらに判断結果を客観化することが極めて重要となります。

また、現在では、商標データベースサービスで検索すると非常に多数の関連商標がヒットするため(J-PlatPatにて最大3000件)、一つひとつの判断に時間がかかりすぎると調査自体を現実に遂行することが困難になります。更に、商標の称呼類否判断は、特許庁の審査官でも異なる判断をする場合もある程、微妙なものであることも少なくありません。似ているか似ていないかという両極端の結果を出すだけでは、出願するか否かの判断を正しく行うことが難しくなります。

 

 

■ TM-RoBoが実現できること

そこで、TM-RoBoでは、特許庁の判断である審決等の専門家の判断を独自ノウハウで機械学習することにより、高度な商標の類否検索と類否統計指標を算出できるAI開発を実現しました。

更に、商標検索実務においては、結合商標の処理も非常に重要ですが、専門性が高く難解で、煩雑な調査が必要となります。しかし、この結合商標調査をサポートするツールは事実上見当たらないのが現状です。これに対して、TM-RoBoでは、結合商標における各語への分離、称呼付与、各語のインパクト値(語力統計指標)の算出、組合せ語の注目度の算出等、結合商標調査に必要な複雑かつ煩雑な検索と指標の算出をAIが極めて短時間で大量処理することを実現しました。

 

 

AIエンジニアと知的財産権専門家が一体となって2年以上の開発期間をかけた結果、称呼の類否統計指標の精度、結合商標における処理手順と各種指標を商標専門家と同水準に到達させることに成功したのです。

また、機械学習済みAIのため、多数の商標を検索した上で一つひとつのヒット商標との称呼の類否検索を極めて短時間で行うことが可能です。更に、称呼の類否検索は、単なる似ているか似ていないかの大雑把な結果を出力するのではなく、似ていると判断されるか否かの統計的指標をパーセンテージ表示で数値化して出力します。

また、結合商標処理においては、各語のインパクト値(語力統計指標)、組合せ語の注目度合、出願・使用時における安全性判断に有益な総合指標をパーセンテージ表示で数値化して出力します。他に類を見ないこれらの数値化表示により、ヒットした関連商標をより重要度の高いに並べなおすことや、危険具合を色分け等で視覚的に表示することができるようになりました。このことにより、専門家が検索結果を確認・検討することについても、迅速かつ正確に行うことを可能となります。

 

今回は、TM-RoBoの概略を紹介させていただきました。
次回は、「TM-RoBoの導入前後における商標調査の変化」について紹介したいと思います。

 

株式会社IP-RoBo
CEO 岩原将文

 

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「知財部における業務効率化を目指したい」「商標調査の人材育成に関する課題を解決したい」「事業部との連携によりスムーズな調査を行いたい」などの商標調査に関するお悩みをTM-RoBoにて解決に導くご提案が可能です。

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